天高く馬肥ゆる秋と言いますが、すっかり秋めいてきましたね。というより寒い!
この記事はもっと早い時期に書こうと思ってタイミングを逃し続けてしまったものですが、せっかくなので書きます。
東京オリンピック・パラリンピックはご覧になりましたか?
様々な競技で熱戦が繰り広げられましたね。
みなさんはどの競技が面白かったですか?私は「馬術」です!
野球もソフトボールも面白かったのですが、今大会は馬術ですかねぇ。
約90年振りの日本人メダリスト誕生の期待がかかっていましたから。
現在、馬術競技において日本人で唯一のメダリストは、「バロン西」こと西竹一大佐です。
彼は愛馬のウラヌス号と共に、1932年のロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得しました。
ウラヌスは、西氏が欧州で買い付けた体躯の大きな馬です。乗りこなすのは難しいと言われた馬でしたが、西氏とは相性が良かった様で、生涯の友となりました。
さて、馬術競技は昭和中期頃まで、男性しか公式な大会には出場できませんでした。
馬術を日ごろから嗜む、或いは専門的に習い続けるには、それなりのお金を要しました。選手は主に軍人か貴族出身者で、一般人(一般階級)の選手は稀でした。
それが昭和中期になって広く門扉が開かれる事になります。女子選手も公式大会に出場できる様になりました。
馬術は現在のオリンピック競技の中で唯一男女の区別がない競技です。
また、選手生命も長いですので、ベテラン選手のいぶし銀の(?)テクニックを見る事ができるのです。
…と言っても、やはりお金がかかる&場所が限られる競技ですので、世界的に見ると軍関係者や貴族出身の選手が多いです。
今年の東京オリンピックでは、馬術障害にて日本人選手が第4位に入賞しました。
メダル獲得まであと一歩でした…!
馬術は欧州勢が強いですね。しかし、日本人もメダルを十分狙える事が示せましたし、次回の大会に期待が募ります。
お馬さんと共にメダル授与される姿が見たい〜!
さてさて、西氏は昭和19年に硫黄島に派遣され、翌20年に戦死しています。
また、愛馬ウラヌス号も西氏の後を追う様に死亡しました。
西氏が形見話さず持ち歩いていたウラヌス号のたてがみは、平成に入ってからアメリカで発見され、北海道の歴史民俗資料館に寄贈されました。
西氏愛用の乗馬用鞭は今年7月、子孫の元へ返還されたそうです。
普段お目にかかる機会が少ない馬術ですが、人馬一体の演技はとても面白く興味深い競技です。
ゴールしたのち、選手が競技馬を労わる姿は心が和みます。
余談ですが、西氏のウエストを絞って細身に仕立てた軍服姿は、はちゃめちゃに格好良いんですよね〜!そりゃモテるわ…
(※士官の軍服は自前でした)
かも店 U
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