御無沙汰しております、あおい調剤薬局のUです。
あっという間に年末年始が過ぎ去り、節分も終わってしまいました。あぁ。
さて、年末に取引先の企業様から頂いたカレンダーに、『香川の民話』が小話として載っているものがあります。地元の馴染のあるお話から、初めて知ったお話しまで。読むと楽しいですね。
その中のひとつに「屋島の喰わず梨」というものがあります。
昔、弘法大師が屋島へ登った際、喉の渇きをおぼえたので、近くになっていた梨を分けてくれないだろうかと、持ち主の男(老翁とも言われる)に頼んだのですが、男は物惜しみをして「この梨は石の様に硬くて不味い、食べられない梨です」と嘘を言って分け与えませんでした。
すると、瑞々しくて美味しかったはずの梨が、何故だか本当に石の様に硬くて不味い、食べられない梨に変わってしまったのです。
これは弘法大師の様な高僧にいじわるしたが為に罰が当たった、という戒めのお話ではなく、物に執着せずに他者に分け与えたり施しをしなさいよ、という仏教的なお話だそうです。
さて、この「弘法大師に施しをせず身を亡ぼす系」のお話は全国各地にあるようです。
それは、果物だったり水だったり様々。
ただ、元々は弘法大師と伝わっていた訳ではないようなのですが、先述した通り仏教的なお話ですから、民話として代々伝わっていく内に弘法大師になっていったのだとされています。
…っていう内容が柳田國男の本に載っていた気がします。
(全国的には)マイナーな民話や伝説を大人になってから見聞きするのも楽しいですね。
因みに、「屋島の喰わず梨」は現在も実在しているとされていて、屋島寺へのお遍路道に案内板と休憩場が設けられている様ですよ。
近くに寄った時、探してみるのも良いかもしれませんね〜。
私は子供の頃、親に「丸亀城の石垣の人柱にされた豆腐屋」の話をされて震えたものです(^^)
あおい調剤薬局 U
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